ペットワールド アミーゴ

2020年12月16日

雪かき職人の朝は早い

山形県、米沢市。

一帯は東南を山々に抱かれて形成され、米沢盆地と呼ばれる。

かのイギリス人女性旅行家「イザベラ・バード」は、この地を『東洋のアルカディア』と評した。

人口は約8万人、全国的には米沢牛で多少知られる程度の知名度であろう。

そんな僻地にペット専門店・ペットワールドアミーゴがオープンして8年目を迎えた。

雪国の朝は、雪かきから始まる。

一軒家で暮らす人々は家屋のみならず、敷地周辺の除雪も行わなければ、生活の動線を確保する事は出来ない。

車の所有率は高いが、青空駐車をせざるを得ないケースも多い。

出勤前に積み重なった雪を落とし、場合によっては暖機運転をしなければならない。

ガソリンが目に見えて減る。

道路の除雪は行われているが、それでも刻々と降り続く雪により轍（わだち）が出来、ハンドルコントロールを操ればレッカー車のお世話となる事になる。

降雪が無くとも油断は禁物だ。

交通量が多い道路は、車が繰り返し往来することで路面が磨かれる。

そして、良く滑る。（ミラーバーン）

これらを恐れ巡航速度を抑えるあまり、自然渋滞が多発する。

勿論それは安全の為であり、雪道走行では致し方ないが、通勤の際は大きな痛手となる。

即ち、通常よりも早く家を発たなければならない。

我々アミーゴスタッフも例外では無い。

今朝、その誰よりも早く出勤している者がいた（無論、早朝出勤手当は付く）。

10月付で配属された、佐藤である。

「雪？ボードやるんで好きっすよ。他店の仲間と一緒に楽しんでますね(´∀｀)」

リア充め。

そうこうしている間に本日出勤の面子が揃い、除雪が始まる。

早朝に駐車場は除雪車が入ったが、既に積雪は10cmを超え、今尚降り積もる。

スタッフ総出での、掻き出し作業だ。

到着直後の様子。

雪かき開始！

ふんわりと軽い新雪の下には水分を多く含む重い雪が潜んでおり、店舗側から排雪場所への往復をしながらの作業は全身の筋肉を使う。

雪が舞う中でも汗ばむ程だ。

掻き出すと、黒いアスファルトが顔を覗かせる。

しかしそれは、刹那に白く覆われる。

キリが無い。

疲労困憊の中、誰もが諦めかけたその時、救世主が現れた。

佐藤である。

ゴゴゴゴゴ・・・

バババババッ！！

正確に言えば、今季から導入された除雪機だ。

我々の苦戦を尻目に、積み重なる重い雪をいとも簡単に粉砕して見せた。

排雪口からは美しき白の放物線が描かれる。

「いやぁ～、文明の利器って楽っすね(´∀｀)」

・・・今までの苦労は何だったのか。

瞬く間にそれらを蹴散らす佐藤（が操る除雪機）。

こうして10時の開店時間を前に無事、除雪を完了。

ようやくお客様をお迎えする事が出来る。

しかしそれは始まりに過ぎない。

我々の戦いはこれからだ。

アミーゴ米沢店はスタッフ一同、皆様のご来店を心よりお待ちしております！